この記事のポイント
- 日々トレンドが生まれているツールはTikTok
- 「học đến khi tan đá」チャレンジ流行
- デジタルネイティブの“自己規律”工夫か
TikTok発トレンドがベトナム若者の“行動”を変える
いまのベトナムでは、若者のトレンドがTikTokを起点に生まれるケースが増えています。ポイントは「面白い」だけで終わらず、勉強・食・買い物など日常の行動まで動かすところです。実際、TikTokやショート動画の拡散で、流行メニューが数日で全国に広がる、動画きっかけでニッチ商品が一気に売れる、といった現象が“日常化”しています。
その象徴として、最近話題になっているのが「氷が溶けるまで勉強する(ベトナム語:học đến khi tan đá)」というチャレンジです。Tuổi Trẻ Onlineでも2026年4月21日付で取り上げられ、TikTok上で参加者が増えていると報じられました。
記事に出てくる“生の声”:やる気はあるのに続かない
このトレンドが広がる背景として、記事内では「集中したいのに集中できない」という悩みも紹介されています。たとえば、Ngoc Hoaさんというユーザーは「どうしたらあんなに集中できるんだろう?自分にはそんなモチベーションが湧かない。勉強したいのに体が言うことを聞かない。30分くらい勉強すると、横になってスマホをいじってからでないと続けられない」といった趣旨のコメントを残しています。
こうした声があるからこそ、「氷が溶けるまで」という分かりやすい“縛り”が、自己規律のスイッチとして機能しやすいわけです。
「氷が溶けるまで勉強」とは?ルールはシンプル、でも刺さる
やり方:スマホを置いて、氷が溶けるまで“席を立たない”
チャレンジのルールはとても単純です。机の横に氷を置き、氷が完全に溶けるまで勉強だけに集中する。途中でスマホを見たり、別のことをしたりしない。初心者は小さな氷から始め、慣れたら大きい氷に変えて集中時間を伸ばす、という“レベル設計”も語られています。
なぜ流行る?(1)集中を「儀式」にできる(2)参加しやすい(3)ネタ化しやすい
このトレンドが上手いのは、集中という見えにくい行為を「氷が溶ける」という目に見える現象に置き換えた点です。タイマーよりも“やってる感”が出て、動画としても分かりやすい。さらに、氷の代わりに「冷凍の麺」「溶けるまで食べない」など、ユーモアに変換できる余地があり、拡散とも相性が良いです。実際、記事内でも“溶けるまで勉強して終わったら食べる”といった冗談が紹介されています。
背景:注意散漫の時代に“自己規律コンテンツ”が伸びる理由
短尺動画×アルゴリズムが「続けたくなる仕掛け」になる
Tuổi Trẻ Onlineの記事でも、勉強中にスマホを見てしまう、短時間で集中が切れる、といった声が紹介されています。こうした「分かっているけど止められない」課題に対して、TikTokのチャレンジ形式は“参加”という形で解決策を提示しやすいのが特徴です。
つまりTikTokは、娯楽の供給装置であると同時に、生活改善のテンプレ(型)を配る装置にもなっています。だからこそ、流行が「ダンス」から「自己管理」へも広がります。
学習・自己管理のトレンドは、購買にも波及しやすい
自己規律系のトレンドが伸びると、連動して動くのが購買です。勉強机まわり(ライト、デスク収納、ノート、ガジェット)、集中を助けるアイテム、学習サービスなど、“必要理由が説明しやすい商品”が増えるからです。
さらにベトナムではソーシャルコマースが拡大し、TikTok Shopやライブコマースが購買習慣を変えつつある、とする指摘もあります。 「見た瞬間に買える」導線があるので、トレンドの熱量がそのまま売上に変換されやすい構造です。
ベトナムECはShopeeとTikTok Shopの2強化が進み、TikTok Shopの存在感がさらに増しています。MAIの別記事でも、勢力図の変化や運用の重要性を整理していますので、EC戦略の前提確認にご活用ください。TikTok ShopがShopeeを猛追、ベトナムEC勢力図
MAI Internationalができること(市場調査〜施策実装まで)
トレンドは「面白い」で終わらせず、誰に・何を・どの導線で売るかまで設計して初めて成果になります。MAI Internationalでは、ベトナム市場調査、KOC/KOLを含むデジタル施策設計、TikTok Shop等のEC導線づくり、さらにTT/MT(オフライン)連動まで一気通貫でご支援可能です。
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関連テーマとして、TikTokの投資・現地運用の論点を整理した記事もあります。プラットフォーム側の動きが速いので、制度・運用の前提整理におすすめです。TikTok新規3社立ち上げを計画、ホーチミン市で大型投資
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