この記事のポイント
- ベトナムECは、ShopeeとTikTok Shopの2強
- 老舗のLazadaやTikiは大きく水を開けられている
- 今後は法令変更によるECプラットフォーマーへのコンプラ追求も
ベトナムECは「Shopee×TikTok Shop」の2強時代に
ベトナムで市場拡大が続くEC業界に変化の時期を迎えています。本日は、このニュースを扱った記事をもとに変動するベトナムEC業界を解説します。
ベトナムのECは、Shopeeが首位を維持しつつも、TikTok Shopが猛スピードで差を詰めています。Momentum Worksの推計では、2025年のベトナムにおけるマルチカテゴリECのGMVシェアは、Shopeeが58%、TikTok Shopが39%で、差は19ポイントまで縮小しました。
「どちらが勝つか」よりも重要なのは、購買行動が“検索で買う”だけでなく“動画・ライブで買う”に広がり、運用体制が成果を分ける段階に入ったことです。ここを押さえると、参入設計(チャネル配分、SKU、広告、クリエイティブ、人員)が一気に具体化します。
データで見る市場シェア:差は1年で半減
Momentum Worksの整理によると、2024年はShopee 65%、TikTok Shop 28%で差は37ポイントでしたが、2025年はShopee 58%、TikTok Shop 39%となり差が半減しました。
またYouNet ECIのレポートでも、2025年の推計としてShopee 57.5%、TikTok Shop 39.6%が示され、TikTok Shopの成長が際立つ構図です。
一方で、LazadaとTikiは合算で数%規模にとどまり、ベトナムは事実上の「2強市場」として最適化が進んでいます(=運用の勝ち筋が“プラットフォーム別”に分かれる)。
なぜTikTok Shopが伸びたのか:勝ち筋は“コンテンツが売上”
YouNet ECIは、Shopeeが前年比+6%の安定成長に入る一方で、TikTok Shopは2025年に売上成長+93%と説明しています。
ここで大事なのは、TikTok Shopが「集客→購買」までを動画・ライブ内で短距離化できる点です。つまりコンテンツは“広告”ではなく、“売場そのもの”として機能し始めています。
実務的には、勝ち筋が商品力だけでなく、台本・配信頻度・出演者・UGC(口コミ動画)・コメント対応・クーポン設計など、運用オペレーションに強く依存します。体制構築が遅れると、広告費だけが膨らむので注意が必要です。
Shopeeは何が強いのか:安定成長と運用の型
Shopeeは依然として最大の買い場で、検索・比較購買に強いのが特徴です。ランキング、検索広告、メガキャンペーンなど“型”があり、SKU設計と価格・レビューを積み上げたブランドが伸びやすい傾向があります。
逆にいうと、Shopeeだけで勝とうとすると「最適化の競争」が激しく、値引き・送料・広告のバランス設計が必要です。まずは運用の土台(商品ページ、レビュー獲得、在庫・配送、CS)を固めてから投資を厚くするのが安全です。
MAIブログ内の基礎整理として、まずはベトナムのEC展開の考え方を押さえるのがおすすめです:EC市場のメインプレーヤーと主な展開方法、ECサイト構築サポート。
ライブ販売とプラットフォーム責任が強まる流れも
ベトナムのECは、商工省(MoIT)所管の枠組み(Decree 52/2013および改正Decree 85/2021など)をベースに運用されてきました。プラットフォーム/出店者の情報開示、消費者保護、個人情報保護などが論点になります。
さらに、報道・解説では「E-commerce Law 2025(2026年7月1日施行)」として、プラットフォーム責任や消費者保護の強化など、より包括的なルール整備が進む見込みとされています。今後、ライブコマースも“制度の枠内”での運用が求められる方向です。
税務面でも、当局がオンライン販売の把握を強めているという報道があり、運用設計の段階から「請求書・税務・販売者情報の整備」をセットで検討するのが安全です。
※ここは制度改定が入りやすい領域なので、実際のスキーム(現地法人/代理店/輸入・通関/販売主体)に応じて個別確認が必要です。
MAIの支援内容:市場調査〜出店運用〜テスト販売まで
「2強化」した市場では、参入初期の設計ミス(チャネル配分、SKU、価格、運用体制)がそのまま赤字に直結します。MAIでは、ベトナム市場調査から運用・販促設計まで一気通貫でご支援しています。
- 市場調査・競合棚調査(価格、レビュー、訴求、販促頻度)
- 出店・運用設計(Shopee/TikTok Shopの役割分担、KPI設計、クリエイティブ運用)
- テスト販売(小さく始めて勝ちパターンを作る)
関連サービス:市場調査、オンラインテストマーケティング。
※本記事は公開時点の情報をもとにした一般的な解説です。最新の法令・通達・解釈は必ず関係当局や専門家にご確認ください。