この記事のポイント
- 食品デリバリーアプリのシェアはGrab(回答者の50%)、ShopeeFood(同41%)
- インドネシア系GoJekはすでに撤退済み
- 市場再編の可能性も、需要オーケストレーターとは
ベトナムのオンラインフードデリバリー市場は「4強」へ
ベトナムでは、ホーチミン市・ハノイなど主要都市を中心に、飲食のオンライン注文が生活インフラとして定着しつつあります。地場メディア記事がありましたので、参考までに紹介します。同記事(2026年5月6日付)によると、かつてはGrabFood、ShopeeFood、GoFoodなどが激しく競争していましたが、GoJekが2024年9月に撤退した後、市場は主にShopeeFood・Grab・Be・Xanh SMの4社が競い合う構図になっています。
特に競争が拮抗しているのがGrabとShopeeFoodです。同記事では、仏系調査コンサルであるIpsosの調査として、ベトナムで最も選ばれているアプリはGrab(回答者の50%)、次いでShopeeFood(41%)と紹介されています。
GoJek撤退は「2024年9月」:空白を埋めたのは誰か
GoJekはベトナムでのサービスを2024年9月16日に撤退しており、これが市場構造の変化を加速させました。撤退の背景は、親会社の成長戦略に沿って重点市場へ集中する意図だと報じられています。
結果として、ユーザー獲得競争は「多社乱戦」から「上位集中+新興の差別化」へ移行し、店舗側(レストラン・カフェ)も出店先の優先順位をよりシビアに判断する局面に入っています。
Ipsosが示す“選ばれる理由”は3つ:便利・安心・価格
現地メディア記事では、Ipsosが消費者視点で重要要因を3つに整理したと紹介しています。ポイントは、機能や値引きの派手さだけでなく、日常利用での納得感が評価軸になっている点です。
1)馴染みのあるブランドと便利なサービス
「ブランドと利便性」のスコアは、Grab 51%、ShopeeFood 49%、Be 28%とされています。記事では、Grabはシンプルさや注文追跡(配送状況の可視化)で優位と指摘されています。
2)日々の安心感(特にデータセキュリティ)
「安心感」はGrabとShopeeFoodがともに37%、Beが21%と紹介されています。両者は“安心して使える”点では同水準とされつつ、データセキュリティ面ではGrabが優位という見立てが示されています。
3)コストに対するサービス品質(価格×体験のバランス)
「価格に見合う品質」はGrab 45%、ShopeeFood 39%、Be 21%とされます。単に安いことではなく、ユーザーが“価格に対して納得できる体験”を得られるかが鍵、という整理です。
次の競争軸:「需要オーケストレーター」への進化
注目点は、フードデリバリーが単なる輸送チャネルから、需要を束ねて設計する「需要オーケストレーター(Demand Orchestrator)」へ変わりつつある、という指摘です。記事では、dine-out(外食サービス)への拡張、販促商品の提供、データに基づく食事提案などが例として挙げられています。
さらに、過去数年のような“拡大最優先”ではなく、法的規制や業務効率化の圧力を背景に、市場の統合(再編)が避けられないとの予測も示されています。
MAI Internationalができる支援
MAI Internationalでは、ベトナム市場での販売拡大に向けて、市場調査から実行支援まで一気通貫でご支援可能です。
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- 市場・競合調査:都市別・価格帯別・カテゴリ別の需要整理、競合の販促・メニュー分析
- チャネル設計:TT/MTに加え、デジタル販促・EC/デリバリー活用を含む導線設計
- テスト販売・運用支援:小さく始めて改善する実務(KPI設計、クリエイティブ、運用体制)
関連して、ベトナムのEC活用やオンライン販売の考え方は、こちらも参考になります:オンラインテストマーケティング、EC Service。
※本記事は、現地メディア(2026年5月6日)で紹介された内容をもとにした一般的な解説です。最新の制度・規制・各社の運用条件は、必ず関係当局や各プラットフォームの公式情報、専門家見解をご確認ください。