ロンタイン空港“接続道路”計画が遅延か、原油高の影響で

この記事のポイント

  • Thanh Niên紙が報道、ドンナイ省人民委員会が解決を指示
  • 準備が進む新空港への接続完成に影響、期待の大型新空港
  • 将来的なハブ空港、都市圏への移動の整備が課題

世界的な原油高、ロンタイン空港「接続計画」にも影響か

ベトナム南部の国家プロジェクトであるロンタイン国際空港は、慢性的に混雑するホーチミン市のタンソンニャット空港を補完し、将来的に広域ハブを担うことが期待されています。空港本体の整備と並んで重要なのが、都市圏から空港へ人とモノを通す“接続道路”です。

ところが2026年4月初頭時点で、ロンタイン空港に接続する複数の主要道路案件が、原油価格の上昇を背景に燃料費・建設資材価格の変動供給不安に直面し、工程面で圧迫されているという報道があります。ドンナイ省人民委員会(UBND)は、関係局・プロジェクト管理委員会に対し、価格変動の影響に対処する解決策の提案を指示しました。

影響が指摘されている接続4案件:高速・環状・25B/25C

Thanh Niên紙(2026年4月3日付)によると、影響が出ている(または懸念が強い)案件として、①ビエンホア・ブンタウ高速道路(構成要素プロジェクト1)②ホーチミン市環状3号線(構成要素プロジェクト3)③道路25B④道路25Cが挙げられています。

とくに高速・環状の2案件では、砕石路盤、セメント補強、アスファルト舗装などを全線で集中的に施工しており、最大限の人員・設備を投入して「3交代制4チーム」で進め、2026年4月30日までの完成・供用開始を目標にしていると報じられています。

一方で、25B(ニョンチャック中心部〜国道51号)と25C(国道51号〜省道19号)も、2026年6月30日までの完成を掲げて進行中です。こちらも燃料・資材の価格変動や供給問題が、工程リスクとして顕在化しています。

背景整理:燃料高→アスファルト不足→工期圧迫の連鎖

今回のポイントは「工事が遅い」という単純な話ではなく、コストと供給の“同時ショック”が舗装工程のピークに重なっている点です。道路工事は舗装段階で大量の資材を短期間に投入するため、燃料・アスファルトの不安定化が、そのまま進捗に跳ねやすい構造があります。

中東情勢→エネルギー供給網の混乱が、国内燃料価格に波及

記事では、主因として中東地域の紛争による世界のエネルギー供給網の混乱が挙げられ、原油価格の上昇がベトナム国内の燃料価格上昇と変動を招き、輸送・生産・資材供給コストを押し上げたと説明されています。

アスファルトは20〜25%上昇、供給は“4月以降不透明”

現場感としてインパクトが大きいのがアスファルト関連です。該当記事では、軽油価格の上昇により、施工機械の稼働費・資材輸送費が増え、アスファルトコンクリート材料が約20〜25%上昇したとされています。

さらにドンナイ省の投資建設プロジェクト管理委員会は、2026年3月8日に供給業者・施工者・商工局・建設局と会議を実施。供給側からは、一部業者が新規受注を一時停止、在庫は2026年3月末までの需要を満たす程度で、4月以降の供給を保証できない、輸入の滞りと補充計画の遅れがある、といった報告があったとされています。

物流・観光の“ゲームチェンジャー”だからこそ注視

ロンタイン空港は南部経済圏の人流・物流を組み替える可能性があり、アクセス道路の整備状況は、周辺の投資判断やサプライチェーン設計にも直結します。空港ターミナルは蓮をモチーフにした設計で、第1期は年間2,500万人規模の旅客処理能力が計画されていると複数報道で整理されています。

だからこそ、接続道路の遅延は「いつ空港が使えるか」だけでなく、工業団地〜港湾〜都市部〜空港の時間短縮シナリオ(リードタイム、輸送コスト、配送品質)に影響します。現地で事業を動かす企業ほど、今の段階から“遅延を織り込んだ設計”が必要です。

今回の記事でも、行政は「価格の公表・更新を迅速に行い、コスト調整の基準にすること」や「アスファルト供給問題への支援策」を検討するよう求められています。

情報収集の軸(価格更新/供給状況/工程マイルストーン)を固定して、調達・物流・販売の設計を先にアップデートしておくのが安全です。期待の新空港の準備、今後はどうなるのでしょうか。

※本記事は公開時点の情報をもとにした一般的な解説です。最新の法令・通達・解釈は必ず関係当局や専門家にご確認ください。

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