この記事のポイント
- 7分野×400社超、従業員80,000人超の企業規模
- 稼働10超・総出力2,900MWの電力事業(風力等)
- 83haのSuperPortと投資6.900 tỉ đồngで物流強化
WeChoice Awards 2025での受賞と、T&T Groupの企業像
ベトナムには複数の巨大コングロマリット(複合企業)がありますが、本記事ではT&T Groupを取り上げます。T&T GroupはWeChoice Awards 2025の「Vươn mình ra biển lớn(海へ、さらに大きく)」部門で表彰され、取締役会副会長のドー・ビン・クアン氏が受賞コメントを述べました。
同社は1993年設立、資本金22,0000億ドン規模、400社超のメンバー企業と80,000人超の従業員を抱える民間大手です。事業領域はエネルギー、交通インフラ、物流、航空、不動産、工業・商業、農林業の7分野に広がり、国内基盤を踏まえて米国・ドイツ・ラオスなど海外市場にも活動を広げています。
国際協業が「中核戦略」になる理由
T&T Groupが明確に打ち出しているのは、国際協業を“戦略の中核”に置く姿勢です。分野ごとにシンガポールのYCH、韓国勢に加え、日本のEREXや丸紅など幅広いパートナーと関係構築を進めています。
ポイントは、協業の目的が「技術の獲得」「経営・運営の高度化」「大規模・ハイテク案件への共同投資・共同開発」とされている点です。つまり日本企業側の提案も、単なる製品・機器供給ではなく、運用や保全(O&M)、データ活用、運営設計、投資スキームまで含めて“相手の狙いに刺さる形”に整えるほど前進しやすくなります。
越境投資の具体像:Savan 1とVietnam SuperPort
エネルギー:稼働10超・総出力2,900MWと「越境送電」
エネルギー領域では、風力・太陽光・LNGを含む発電開発で実績を積み、稼働中のプロジェクトが10件超、総出力は2,900MWとされています。加えて、ラオスで開発した風力発電「Savan 1」をベトナムへ直接送電した点は、同社の“越境型”プロジェクト遂行能力を示す材料になります。
ここから日本企業が読み取るべきは、「どの工程で関与するか」をライフサイクル(開発/EPC/送電インフラ/運転・保全)単位で切り分けられることです。相手が重視する“技術の内製化”や“運営高度化”に合わせ、設備+運用のセット提案にしやすい領域だと言えます。
なお、ベトナムの電力需給や再エネの全体像は、関連情報としてEVN累積損失の圧縮とベトナム電力需給やベトナムの再生可能エネルギー市場も合わせて確認すると、商機とリスクの置き方が整理しやすくなります。
物流:83ha・6,900bnVNDの「スマート物流」拠点
物流では、T&T GroupがYCHと進めるVietnam SuperPort™が軸になります。規模は83ha、投資額は6,9000億ドンとされ、道路・鉄道・航空・海運を統合する多式連携の物流拠点として位置づけられています。
この手の案件は、倉庫や輸送といった個別機能だけでは完結しにくいのが実務的なポイントです。域内サプライチェーンを持つ企業ほど、通関・輸配送設計・在庫配置・リードタイム短縮などを含めた“商流最適化”の提案になっているかが、協業議論の前提になります。
物流・インフラは地域投資や道路整備の影響も受けるため、周辺環境の読み解きとしてドンナイ省で2本の新ルート開通、約3000億ドン投入や過去5年で最高水準のFDI流入|2025年のベトナム投資環境も参考になります。
いかがでしたでしょうか。もしもなにかの参考になれば幸いです。
MAI Internationalができること
MAI Internationalでは、ベトナム現地の意思決定構造に合わせて、協業仮説の整理から商談化までを伴走します。具体的には、相手企業の注力分野・投資方針の整理、現地ヒアリングやパートナー探索、提案書の現地向け最適化、面談アレンジまで一気通貫で支援可能です。
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