近年、ベトナムではランニングやマラソンが急速に普及し、多くの人々が健康維持や精神的な充実を目的に参加しています。ランニングは単なるフィットネスの手段ではなく、現在では幅広い年齢層に受け入れられるポピュラーなスポーツ、あるいは友達や家族で手近に参加できるイベントとなっています。大手銀行や保険会社・飲料メーカーがバックアップし、ホーチミン市・ハノイ市を中心に、ダナン・カントーやダラットなど全土で多くの大会が開催されております。

過去1年間で国内マラソンイベントの参加者が倍増

過去20年間で、マラソンへの参加者数は世界中で急増しており、市場調査によるとその動向は特にアジアで顕著です。例えば、中国では過去1年間でマラソン参加者が259%増加し、フィリピンでも211%の増加が見られました。ベトナムでも200%以上の増加が報告されており、参考として、2024年の北部フンイェン省の大会には、11,600人以上が参加しました。

このトレンドの背景には、人々の価値観の大きく影響しています。マラソンが健康や精神的な充実に与える影響があるとされています。科学的な研究によれば、ランニングはエンドルフィンを放出し、幸福感と満足感を生み出すとされています。経済発展の中でベトナムの中間層には、こういった内面の幸福を求めるトレンドが出てきているとされています。

さらに国内で、パンデミック後の健康志向の高まりも、マラソンの人気を後押ししています。人々は健康維持や体力向上のためにランニングを選び、その簡便さと費用の少なさが大きな魅力となっています。筆者も周囲のベトナム人にきいてみたところ、やはり準備や初期投資が少ないところも魅力的とのことです。

ベトナムはまだ屋外にスポーツ環境があまり多くありません。そんな国内事情も、場所を選ばないランニングが注目される要因でしょう。

余談ですが、ベトナムは国際スポーツの成績向上にも取り組んでおります。ベトナム統計局のデータによると、国際スポーツ大会でのメダル獲得は2002年に「21」個でしたが2022年は「224」個でした。国際大会への参加が増えたことも要因だあると思いますが、大幅に増加しております。

フィットネスジム最大手は会員数200,000人

ランニング同様、ベトナムではフィットネス&ジム業界も急速に成長しています。ジムチェーンの出店が進んでおり、都市部でのフィットネスジムの需要が高まっています。

2024年初頭に地場インターネット検索企業が実施した市場調査によれば、検索数から25歳以下の若者はスポーツに対する関心が高く、25歳以上の人々はさまざまなフィットネストレーニングに興味を持っているとされています。

現在、ベトナムにはCalifornia Fitness & Yoga、25 Fit、Elite Fitness、Diamond Fitness Center、City Gymなどのジムチェーンが存在し、その市場は急速に拡大しています。特にCalifornia Fitness & Yogaは最大手とされており、ベトナムでの運営開始から12年近くの間に、8つの主要都市に37のジムを展開し、従業員3,000人、会員数200,000人を擁しています。この規模は、ベトナムのフィットネス&ジム業界が発展する可能性を示しています。Anytimeなど、グローバル大手も参入しています。

新型コロナウイルス感染症の流行後、人々はデジタルフィットネスソリューションや自宅トレーニングを選択する傾向が高まっているとされます。

国内フィットネス市場は2027年には600万ドル近くに

ベトナムのフィットネス業界はまだ新しいものの、質・量ともに投資が行われ、急速に成長しています。市場調査によるとヘルス&フィットネス市場の経済規模は、2022年の407万ドルから2027年には600万ドル近くに増加すると予測されています。

これからも多くの人々がランニングやフィットネスを通じて自己を高め、この産業の成長にポジティブな影響を与えていくことでしょう。

MAI INTERNATIONALでは、このような現地の消費者層の価値観の変化や市況を踏まえた市場調査や戦略策定が可能です。是非お気軽にお問い合わせ頂けますと幸いです。