ベトナムの機械金属市場は、サムスン等の韓国企業を中心とするパソコン・電子・光学製品、ビンファスト社の様に自動車生産を行う内資企業が登場したことから、関連事業者数が年々増加しており、徐々にに外国企業の高い技術的要求に対応できるベトナム企業も増加し、委託生産先を中国からベトナムにシフトするという事例も増えつつあります。
しかし全体的に言うと、ローカル工場の技術力はまだ低く、それらの製品群は、輸入部品に頼っているのが現状です。
この表は、統計総局の「事業者別登録業者数」を抜き出したものです。
この内、金属加工製品に関してみてみると、2010年6,535社から、2019年20,262社と、約3.1倍に増加している事がわかります。
もちろん、金属加工以外、他の主要産業分野も経済発展と共に登録業者数を順調に増やしています。
また、統計総局が発表している、「いくつかの主要国、国と地域のブロック、および主要な製品ごとに内訳された輸入額」より、機械金属に相当する、「パソコン・電子製品および付属品」、「機械・設備・工具・その他の部品」、「車の付属品・部品」、「その他の一般的な金属」に関して、2021年の主要国・地域からの輸入金額はこの通りです。
中国、韓国の金額が大きいですが、日本もASEAN、アメリカ、EUを上回り存在感を見せています。
自動車部品およびスペアパーツの輸入金額に関して、2020年第一四半期では、韓国、タイ、中国に次ぐ4位となっています。
税関総局が発表した、「パソコン・電子部品の2020年4月および1~4月累計輸入金額」によると、ベトナム国内には、サムスンやLGをはじめとする韓国企業の大型工場がある事から、韓国からの輸入比率が最も多く、30.93%と高くなっています。
一方、日本からの輸入は、8.79%と、米国やASEAN、EUと同程度となり、やはり存在感を示しています。
次回は、機械金属分野においてベトナム市場ではどの様なターゲットが考えられるかをお伝えしたいと思います。