タイ最大の小売グループである「セントラル グループ」が、2022 年~2026 年で、ベトナムに対して 300 億バーツ (約 8 億 2800 万USD) を投資し、今後 5 年間でベトナムでの売上高を 1000 億バーツ (約27億USD) まで拡大する計画を発表しました。
※ちなみに、2021年売上は、 385 億バーツ (約10億USD)でした。
セントラル リテール ベトナムのマネージング ダイレクターである、Olivier Langlet氏は、この投資により、セントラルリテールのオムニチャネル販売比率を、現在の 8% から 、約2 倍の 15% に増加させる計画がある事を明かしました。
同グループは、2012年に小売子会社であるセントラルリテールカンパニー(CRC)社を通してベトナムへの投資を開始しましたが、現在は、40市・省に商業施設および小売店舗を展開、CRC社にとってベトナムは総売上高の約22%を占める重要国となっています。
2014年には、ロビンソン百貨店をハノイ、ホーチミンでオープンし、翌2015年には、北部地域を中心に大小のスーパーマーケットを25店舗展開していた、Lan Chi Mart(ランチマート)を買収、また当時ベトナム最大の家電量販チェーンだった、Nguyen Kim(グエンキム)の株式49%を取得、2016年には、フランスのカジノグループから、大手スーパーマーケット、「ビッグC」のベトナム事業(スーパー・小型スーパー43店舗、ショッピングセンター30店舗)を買収するなど、ベトナムにおける小売網を着実に拡大してきています。
最近では、「ビッグC(11店舗)」を順次、「GO(27店舗)」「TOPS MARKET(7店舗)」にリブランドしており、セントラルリテールの色を濃くして言います。
また、ファッションでも、2016年にドイツのロケットインターネット社から、オンライン販売大手の、Zalora(ザローラ)事業を買収(現在は閉鎖)、英国のMarks & Spencerの店舗を主要商業施設内に展開しています。
今後は、ベトナムの食品及び不動産セクターにおける主要オムニチャネル小売プラットフォーマーになる事を目指しており、小売チャネルをベトナム全国63市・省の内、55市・省をカバーするまでに拡大する事を計画しているという事で、益々同グループのベトナム展開から目が離せません。