この記事のポイント
- 3/14 19:30、基金放出でRON95を25,570ドン/ℓ維持
- 基金支出はRON95等4,000ドン、軽油5,000ドン/ℓ
- 基金残高は約5兆6,000億ドン、同水準なら15日目安
ベトナム燃料価格は「価格安定基金」で据え置き:2026年3月14日の調整内容
2026年3月14日19時30分、ベトナム商工省・財政省の連省は、国際市況の上昇を受けた国内燃料の価格調整を発表しました。ポイントは、国内の小売価格を上げずに維持するため、価格安定基金(Quỹ bình ổn)を追加で放出したことです。短期的には物流費や車両運行費が急変しにくい一方、基金の“持続性”が論点になります。
3/14の小売価格:RON95は25,570ドン/ℓを維持
当局は価格安定基金の拠出を継続し、RON95-III・灯油・重油は各4,000ドン、軽油は5,000ドン/ℓを充当しました。結果として、RON95-IIIは25,570ドン/ℓ、E5 RON92は22,500ドン/ℓ、軽油は27,020ドン/ℓ、灯油は26,930ドン/ℓ、重油は18,660ドン(ℓまたはkg)で据え置かれています。基金の使用は5回連続とされています。
- RON95-III:25,570ドン/ℓ
- E5 RON92:22,500ドン/ℓ
- 軽油(ディーゼル):27,020ドン/ℓ
- 灯油:26,930ドン/ℓ
- 重油:18,660ドン(ℓまたはkg)
国際市況が上がっても国内価格を据え置けたのは、基金で上昇分を“吸収”したためです。つまり、国内価格が安定して見える局面ほど、裏側では基金が減っている可能性があります。企業側は「今回は上がらなかった」よりも、「次に上がる条件」を把握することが重要です。
制度整理:価格安定基金の残高と、決議36による“柔軟運用”
報道ベースでは、基金は再使用前に約5兆6,000億ドンの残高があり、5回の放出で約1兆5,000億ドンを支出した推計も示されています。また、同水準の支出を続けた場合、基金による価格安定は「約15日」しか支えられないという見方も出ています。ここが、企業の予算・見積に効いてくる一番のポイントです。
基金が尽きる、もしくは放出が減ると、国内価格は国際市況に追随しやすくなります。さらに、基金が不足する場合の対応として「予備費の繰り上げ(ứng trước)」の検討に触れられており、政策手段が常に十分とは限りません。したがって企業実務では、「価格が動いた瞬間に何を変えるか」を先に決めておく方が、意思決定が速くなります。
燃料価格は従来の「7日ごとの定期」ではなく、決議36に基づき柔軟に調整される運用が説明されています。改定タイミングが読みにくいほど、月次でまとめて振り返る運用はズレが出やすくなります。製造・物流・営業(出張)など燃料影響の大きい部門は、週次など短いサイクルで“変化検知”する体制が現実的です。
関連して、直近では「買いだめ」増や供給確保に関する当局の発信も出ています。供給の不安が出ると、価格だけでなく、配送計画や現場稼働にも影響が及びやすいので、あわせてチェックしておくと実務に効きます。ガソリン買いだめ増、ベトナム商工省が供給確保を強調
供給面では「4月末まで国内需要を満たす」との説明が出ています。つまり少なくとも足元では、不足リスクよりも価格変動リスクの管理が優先になりやすい状況です。価格の変化点に気づき、見積・予算・販売価格のどこを動かすかを、部門別に決めておくのが現実的です。
原油・燃料はベトナム国内経済への影響も大きく、今後も政策対応が続く可能性があります。最新の運用変更が出た際にすぐ動けるよう、燃料価格の監視と“改定時の運用”をセットで整えておきましょう。
引用元:Tiếp tục xả quỹ bình ổn giữ giá xăng dầu(VnExpress)
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