ダナン市、高級リゾート開発運営に行政指導

この記事のポイント

  • ダナンがTri Việt Hội Anへ罰金389百万ドン
  • 環境許可なしで320百万ドン、4か月15日停止
  • 廃棄物・報告・食品衛生で計389百万ドンに集約

2026年1月21日、ダナン市人民委員会(UBND)は、高級リゾート複合施設「The Pearl Hội An」の運営に関わるCông ty CP Tri Việt Hội Anに対し、環境保護と食品安全の分野で合計389百万ドンの行政処分を決定したと公表しました。最も重い論点は「環境許可(giấy phép môi trường)」を取得せずに運営していた点で、罰金320百万ドンに加え、廃棄物発生源の活動停止(4か月15日)という追加措置も付いています。罰金だけでなく“稼働停止”まで現実に起きる点が、運営企業にとって最大の学びです。

ダナン市の行政処分:罰金389百万ドンと操業停止4か月15日

ポイントは「環境許可なし=操業リスク」

報道によると、合同検査(経済警察主導、環境当局・地区警察が連携)の実地確認で複数の違反が認定されました。中でも「省級人民委員会(UBND cấp tỉnh)の権限で求められる環境許可がない」ことが最も重い違反とされ、320百万ドンの罰金対象になっています。さらに、環境許可未取得の行為に対して、廃棄物発生源の活動停止が4か月15日科されました。つまり、環境許可は“持っていないと罰金”ではなく、“持っていないと止められる”類の論点として扱われています。

違反が「環境×食品安全」で同時に積み上がる

今回の総額389百万ドンは、環境許可の欠如だけでなく、危険廃棄物の収集・保管不備(30百万ドン)や環境保護業務の報告書未提出(15百万ドン)などが加算されています。食品安全面でも、調理従事者の帽子・マスク未着用(4百万ドン)、生食と加熱済み食品の交差汚染を防ぐ措置不足(4百万ドン)、さらに「検食3ステップ」と「食事サンプル保存」の不履行・不適切実施(各8百万ドン)が指摘されました。リゾートのように宿泊・飲食が一体の事業では、環境と衛生が“同じ検査で同時に問われる”前提で体制を作る必要があります。

制度整理:環境許可・廃棄物管理・報告義務はどこで詰まるか

環境許可制度の位置づけ(2020年環境保護法〜政令08/2022)

ベトナムでは環境保護法(2020年)を踏まえ、政令08/2022/NĐ-CPなどで環境許可や関連手続きが具体化されています。事業の類型によって、排水・排ガス・廃棄物などの管理要件が許可の枠組みに統合され、所管当局の審査対象になります。今回のように「省級(UBND cấp tỉnh)権限で許可が必要」と判断されると、未取得は重大なコンプライアンス不備として整理されやすいです。許可の要否判断を後回しにすると、開業後に“止まるリスク”を抱えたまま運営する形になってしまいます。

危険廃棄物と報告義務は「書類」ではなく「日次運用」

危険廃棄物は、収集・保管方法、表示や保管場所、委託先との運用など、現場オペレーションで崩れやすい領域です。さらに、環境保護業務の報告書は、提出先・頻度・社内責任者が曖昧だと“やり忘れ”が起こりがちです。今回の処分は、許可の有無だけでなく、日々の廃棄物管理と当局向け報告が監督対象であることをはっきり示しています。「現場で回る仕組み」まで落としておくことが、結果的に最もコストを抑えます。

関連事例・規制動向も合わせて押さえる

観光・外食領域では、食品安全や許認可の不備が“評判リスク”と直結しやすいです。たとえば、ニャチャンでも営業許可変更未登録や食品安全不備を理由に罰金・営業停止となった事例が報じられており、エリアが違っても論点は共通します。現地運営や提携先選定では、価格や集客力だけでなく、許認可・衛生・事故対応の基本運用を見える化しておくのが安全です。あわせて、健康食品など食品規制の強化動向も進んでいるため、食品カテゴリーを扱う企業ほど“当局目線の整備”が効いてきます。

法令遵守のための要件整理が大事

「許可が必要か分からない」「現場運用まで落とせない」という段階で止まりやすいので、まずは要件整理と論点の棚卸しが近道です。MAI Internationalでは、法令調査(現行法・通達の確認)から、現場で回る運用設計、提携先の実態ヒアリングを組み合わせてご支援しています。事業計画・設備仕様・運営フローを前提に、リスクと対応優先度を一緒に整理する形が現実的です。必要に応じて、現地当局・専門家確認に向けた論点メモ作成まで伴走します。

引用元:Đà Nẵng phạt The Pearl Hội An 389 triệu đồng, đình chỉ hoạt động nhiều hạng mục(Thanh Niên)

※本記事は公開時点の情報をもとにした一般的な解説です。最新の法令・通達・解釈は必ず関係当局や専門家にご確認ください。