ラムドン省の運転免許試験場で壁崩落、死亡事故

この記事のポイント

  • 12/16、約1メートルの壁が崩れ2人に直撃
  • 49歳の男性が死亡、1人は軽傷
  • 15-16/12の試験2日目に発生、原因は調査中

■ラムドン省運転免許試験場で発生した壁崩落事故の概要

12月16日朝、ラムドン省の運転免許技能試験センター「ナムカオグエン」のカンティーン付近において、運転免許試験の受験者らが順番待ちをしながら高さ約1メートルのレンガ壁にもたれて休んでいたところ、壁の一部が突然崩落しました。崩れ落ちたレンガとコンクリートが2名を直撃し、重傷を負った49歳の男性は搬送先の病院で死亡、もう1名は軽傷と報じられています。

事故発生後、現場は警察によって封鎖され、関係当局が原因調査を進めています。同センターでは15〜16日にかけて交通警察による運転免許技能試験が実施されており、今回の事故は2日目に起きた事案と整理されています。現時点では、壁の構造・施工・維持管理など、事故に至った具体的な要因は明らかにされていません。

このような「構造物崩落」による事故は、試験そのものの運営に直接起因するというより、会場内の施設管理・安全対策の不備が背景にあるケースが多くなります。

■待機・休憩スペースに潜む見落とされがちな構造物リスク

今回の事故は、教室や実技コースではなく、カンティーン付近の待機・休憩スペースで発生しました。受験者が列を作って並び、壁にもたれて時間を過ごす──日本企業がベトナム 研修会場 安全を確認する際に、どうしてもチェックが甘くなりがちなエリアです。

会場選定の場面では、「教室の広さ」「実技コースの設備」「空調・プロジェクターの有無」といった“研修・試験のメイン会場”に注目しがちです。しかし、実際には以下のような場所にも構造物リスクが潜んでいます。

– 参加者が寄りかかることの多い壁・塀・柱
– 屋根付きの喫煙所や簡易テント、仮設のひさし
– カンティーンや売店まわりのレンガ塀・花壇・手すり

こうした構造物の強度や老朽化状況、雨季の影響などは、日本側から見えにくい領域です。会場側の管理・点検体制をヒアリングし、「危険が疑われるエリアは待機場所として使用しない」運用を、委託条件として明文化しておくことが重要です。

■事故発生時の連絡・判断フローの曖昧さ

報道によれば、今回の運転免許技能試験はラムドン省公安の交通警察部門が実施し、会場はナムカオグエン訓練・試験センター、受験者はダクノン職業教育センターおよびカオグエン職業教育センターの受講生とされています。つまり、会場提供者・試験運営主体・受講者の所属がそれぞれ分かれた構図でした。

このようなマルチステークホルダーの枠組みでは、重大事故が起きた際に「誰が最初の連絡窓口となり、誰が救急搬送や当局対応を判断するのか」が曖昧になりがちです。日本企業が研修や試験を現地委託する場合も、以下は事前に取り決めておきたいポイントです。

– 緊急時にまず連絡を受ける窓口(現地責任者・日本側担当者)
– 救急搬送の判断と同伴者の手配(通訳含む)
– 当局への報告・調査協力の窓口
– 受講者・社員・家族・本社への報告ライン

「事故が起きたら会場側が対応してくれるはず」という前提ではなく、現地委託リスクとして、情報共有と判断フローをあらかじめ合意しておくことが求められます。

■運転免許技能試験の運営スキームと事故の位置づけ

前述のとおり、この運転免許技能試験はラムドン省公安の交通警察部門が実施し、ナムカオグエン訓練・試験センターを会場として、複数の職業教育センターの受講生が受験していました。

「2日間の試験のうち2日目に発生した事故」と整理されていることから、現時点では、原因調査の途中段階であり、構造計算の問題なのか、維持管理・補修の不足なのか、あるいは受験者側の行動がどこまで影響しているのかといった点は明確ではありません。

今回は、ベトナムで起きた痛ましい事故について紹介させていただきました。

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※本記事は公開時点の情報をもとにした一般的な解説です。最新の法令・通達・解釈は必ず関係当局や専門家にご確認ください。

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