この記事のポイント
- 顔認証ゲートで通過1-3秒、従来1-2分を短縮
- T2拡張で処理能力が年1000万→1500万人に増強
- 設備拡充:チェックイン24→120、橋15→29など更新
ノイバイ空港T2が顔認証で保安検査1-3秒:国際線スマート空港の要点
ハノイの玄関口であるノイバイ国際空港の国際線ターミナルT2で、スマート空港モデルの本格導入が始まりました。ターミナル入口から保安検査、出入国審査までの複数ポイントで顔認証が活用され、従来は1〜2分かかっていた本人確認が、1〜3秒で完了する運用が想定されています。生体認証を利用しない旅客は、搭乗券のバーコードだけで同じ自動ゲートを通過できるため、「利用者を選ばない」形での自動化がポイントです。
これに合わせて、チェックインは自動キオスクや自動手荷物預け機を中心としたセルフサービスが拡充され、国際線旅客は人手に頼らない手続きの流れを一通り体験できる構成になっています。従来型カウンターも残しつつ、スマート空港モデルへのスムーズな移行を図るのがノイバイ空港T2の狙いと言えます。
ノイバイ空港T2の顔認証・自動化が生む空港DX需要
ノイバイ空港T2で導入されるスマート空港モデルは、入口の案内検索、チェックイン、手荷物のセルフ処理、保安検査、出入国の自動ゲートまでがシステムでつながる「エンド・ツー・エンドの自動化」を志向しています。これは単に機器を並べるのではなく、旅客導線のどこでボトルネックが生じるかを前提にした設計が求められる段階に入ったことを意味します。
このようなモデルが実装されると、入札・調達の単位も「個別機器」から「一連の運用を止めないトータルソリューション」へと変わりやすくなります。企業にとっては、チェックイン機やゲート機器だけでなく、バックエンドのID情報連携、監視・制御、導線設計などを組み合わせた提案がしやすくなる可能性があります。
今回のノイバイ空港T2では、チップ搭載旅券の読取と顔認証を組み合わせた自動チェックインと、保安検査・出入国ゲートでの顔認証を組み合わせる運用が想定されています。ここで求められるのは「どの場面で、どのID情報を使い、どのシステムと連携するか」という一貫した設計です。
企業が関与する場合、想定される論点は下記のようなものです。
– パスポート情報と顔画像を紐づける本人確認プロセス
– 顔認証と搭乗券バーコードの併用に対応したゲート制御
– 認証結果を複数ポイントで一貫して参照するデータベース設計
– ネットワーク障害時や顔認証がうまく通らない場合のバックアップ手順
生体認証のアルゴリズムやデバイスの性能だけでなく、「例外時の運用まで含めてどう設計するか」が提案の重要な差別化ポイントになります。
T2拡張工事と設備増強の中身:412,000m2で年1000万→1500万人を目指す更新
保安検査エリアでは、CT型の手荷物検査装置による多方向からの画像分析や、金属・非金属を検知できるボディスキャナーの導入が進んでいます。モニター上の表示を「中立的なアバター」で行い、旅客の身体シルエットが生々しく表示されないようにするなど、プライバシーへの配慮も明示されています。
このような運用は、単に危険物を確実に見つけるだけでなく、「検査は強化しつつ不快感は下げる」という両立を狙ったものです。装置一式の納入だけでなく、アバター表示やアラート表示の設計、スタッフの声がけルールまでをパッケージとして設計できるかどうかが企業にとっての付加価値になり得ます。
顔認証1-3秒運用に合わせた提案設計とリスク管理
スマート空港化と同時に、ノイバイ空港T2は物理的な拡張工事も完了させています。ターミナルは両翼と中央部を増築し、総床面積を約412,000㎡規模まで拡張したと報じられています。これにより、設計上の処理能力は年間1,000万人から1,500万人へと引き上げられました。
設備面では、次のような増強が行われています。
– チェックインカウンター:24 → 120
– 手荷物受取ベルト:2 → 8
– ボーディングブリッジ(搭乗橋):15 → 29
– 早着・乗継手荷物の保管システムの新設
ピーク時に集中しやすいチェックインと手荷物の流れを、施設側で平準化しやすくする構成と言えます。旅客数の増加が見込まれる中で、「設備増強」と「自動化・DX」を同時に進めることで、ノイバイ空港は長期的な国際線拠点としての位置付けを強めようとしています。
空港DXやベトナム公共インフラへの参入可能性を検討されている方は、現地での市場調査や有識者ヒアリングを通じて、関係当局・運営会社の方針や調達の枠組みを早い段階から把握しておくことをおすすめします。
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※本記事は公開時点の情報をもとにした一般的な解説です。最新の法令・通達・解釈は必ず関係当局や専門家にご確認ください。