日本の医薬品をベトナムに早く届ける新ルート?

リライアンス・パスウェイ活用とCircular 12/2025/TT-BYTで登録期間を大幅短縮

ベトナムの薬局での店頭販売風景

ベトナムでは医薬品の輸入・登録制度が近年大きく変化しており、SRA国(日本・米国・EUなど)で承認済みの製品については「リライアンス・パスウェイ(Reliance Pathway)」を活用することで、従来より短期間で登録・流通できる可能性が高まっています。

2025年5月16日に施行された保健省通達12/2025/TT-BYTが制度の根拠であり、日本企業にとって輸出機会拡大の重要な鍵となる可能性があります。

法令の位置づけ
Circular 12/2025/TT-BYT(2025年5月16日施行)は、医薬品および医薬品原料の登録・流通管理制度を全面的に更新した通達です。

これにより、SRA承認品やWHO PQ製品を対象に、迅速な審査手続きが明文化されました。

また、2024〜2025年の薬事法(Law on Pharmacy)改正案でも、リライアンス・パスウェイを法制度として正式に位置づける方針が示されています。
通達では、SRA承認から5年以内の製品について、評価報告書(Assessment Report)および承認証明書を提出することで、審査を簡略化・迅速化できる旨が規定されている。

リライアンス・パスウェイとは

リライアンス・パスウェイは、他国の信頼できる規制当局(SRA)の承認・評価結果を参照し、自国での審査を効率化・迅速化する制度です。

WHOが国際的に推奨しており、承認遅延の解消、医薬品アクセス改善、審査リソースの効率化を目的としているのですが、ベトナムではCircular 12/2025で制度化され、今後は法改正によりさらに適用範囲が広がる見込み。

SRA国(Stringent Regulatory Authorities)

WHOが認定するSRA国は、EU加盟国(EMA)、米国(FDA)、カナダ(Health Canada)、スイス(Swissmedic)、英国(MHRA)、日本(PMDA+厚労省)、オーストラリア(TGA)、ニュージーランド(Medsafe)などで、これらの国の承認結果はベトナムで信頼され、リライアンスの対象となるという事で、日本の医薬品(OTC含む)はこの枠組みに該当し、制度活用の余地が大きい。

「過去5年以内の承認」が鍵

Circular 12/2025/TT-BYTでは、SRA承認日から5年以内であることが迅速登録の基本要件と

されており、承認が古い場合は、通常審査ルートに回る可能性が高いです。

ワクチンや生物製剤ではWHO PQの有無や更新承認日が考慮される場合もあるようです。

「過去5年以内の承認」が鍵

Circular 12/2025/TT-BYTでは、SRA承認日から5年以内であることが迅速登録の基本要件と

されており、承認が古い場合は、通常審査ルートに回る可能性が高いです。

ワクチンや生物製剤ではWHO PQの有無や更新承認日が考慮される場合もあるようです。

登録に必要な主な書類

・PMDA/厚労省の承認証明書(Marketing Authorization)
・PMDAの評価報告書(Assessment Report)
・GMP証明書(英訳または越訳)
・ベトナム語ラベル・添付文書
・現地法人または代理店(MAH)の申請

ベトナムでは近年、薬局チェーンのプレゼンスが急拡大している
街角に立ち並ぶスタンド式薬局

審査期間の比較

通常の新規医薬品登録は約12〜18か月かかることが多いが、リライアンス適用製品では4〜6か月程度に短縮されるケースがあり、OTC医薬品に分類される場合はさらに短縮される可能性があります。

 

日本企業への示唆

SRA国である日本の承認を活かすことで、OTC医薬品を含め、日本製医薬品を従来より早くベトナム市場に投入できるチャンスが生まれています。承認直後の新製品は特に有利であり、評価報告書の翻訳、現地代理店選定、製品分類確認、DAVとの事前相談が実務上の重要ポイントとなります。

まとめ:

Circular 12/2025/TT-BYTおよび薬事法改正により、ベトナムではSRA承認製品の迅速登録ルートが整備されつつあり、過去5年以内に承認された日本の医薬品は、リライアンス・パスウェイを活用することで、登録期間の大幅短縮と市場投入の前倒しが可能となる可能性があります。

OTC薬も対象になり得るため、商社・メーカーともに戦略的な活用が期待されます。

MAI Internationalは、日本の複数のOTCメーカーとの取引実績があり、医薬品市場調査、ディストリビューター候補とのマッチング、薬事申請サポートを実施した経験を持っております。

ベトナムで、販売を検討されているメーカー様は、ぜひお気軽にご連絡ください。